パンチング・ペーパー
仕事柄、世代を跨いだ休眠ピアノに手を入れる機会が多く、また、全国各地からピアノを送っていただいての作業になる場合が多いので、いろいろな場所や年代の調律師さんの仕事(の痕跡)を眺めることが出来る機会に恵まれています。
鍵盤の高さや深さを揃えるために、鍵盤を支えているピンの根元に薄い紙を挟んで調整するのですが、いろいろな厚さの紙が厚みによって色分けされているものを使うのが現在では一般的です。
そういうものが無かった時代には、調律師さんはそれぞれ手近にある紙を”パンチング”して調整用の紙を自作されていた様です。
雑誌やカレンダー、名刺やはがきなど、いろんな種類の紙が厚みによって使い分けされています。
いろんな種類があるので、色とりどりできれいです。
これは外国で使われていたピアノも同じで、打ち抜かれた英字がおしゃれだったり、さらにカラフルだったりするので素敵なんですが、海外のピアノの技術系のサイトを見て回っていると、感じることはいっしょなのか、そんな写真もちらほら見かけます。
今回のピアノは40年以上前のもので、調律も20年近くしていなかったものだったのですが、鍵盤整調ひとつとってみても何度も調整し直してた感じでとても几帳面な仕事がしてあって、さすがに鍵盤まわりやアクションのクッションフェルト類がつぶれて基準寸度こそ変わっていましたが、鍵盤同士の相対的な調整はほぼきっちりバラツキ無しだったのはさすがだなと感動しました。
高級ピアノメーカーのパンチングはパラフィン・ワックスに浸してあったりして、精度や耐久性(や値段w)が高かったりするんですが、当時の、各種類の良さげな紙をストックしておいて、それを打ち抜いて分類して現場で微調整を繰り返すという見えないところの【一手間】が、古き佳きものづくり・・・作り手と使い手の間の調律師のこういう仕事を垣間見て、そういう空気感の様なものが滲み出ている様な気がします。
音楽って、こういう背景の空気感が大切な気がします。脚下照顧。





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[...] この間書いた「パンチング・ペーパー」の記事は良い意味の”職人さん”を感じる例なので、このパーツを例にとって同じ手作りパンチングで比較してみると、 [...]