鍵盤の本体は、長手方向の真ん中あたりのバランスピンで支点として支えられ、手前側のフロントピンによって動きをガイドされる様な構造になっています。
なので、鍵盤にはバランスピンが収まる穴とフロントピンが収まる穴が開いているのですが、鍵盤が上下にスムーズに動きながら左右方向の動きは制約させるためにフェルトに繊維の入ったクロスが貼ってあります。
衣類などにつく虫がピアノにも入り込むことがあり、フェルト類が齧られて役割を果たさなくなりことがあるので、その場合には新しい物に交換します。
…ではなくて、
古いクロスの接着剤を蒸気で溶かして剥がします。
カフェ時代にコーヒー屋さんにいただいたコーヒー用のポットは注ぎ口が細くてお気に入りです。
2〜3秒蒸気に当てると接着剤が柔らかくなるので、ピンセットで剥がします。
今日は暖かい日だったので、蒸気が写真に写っていなくて残念(笑)
接着剤を付けて、新しいブッシングクロスを貼ります。
穴の両側に貼るために新しいクロスの両端から使用するのですが、新しいブッシングクロスは(2つ上の写真)そのために真ん中で一度折り曲げて巻いてあるところが、バットスプリングコードと同様にメーカーの親切心を感じます。