キーピン磨き

鍵盤が動くときにガイドの軸となるのがフロント・キー・ピンとバランス・キー・ピンです。

真鍮製のものや鋼にメッキしたものなどがありますが、ピアノの使用状態によって錆が出たり、防錆剤の影響で表面が粉を吹いた様になっているものがあります。

ピアノを弾いたときに鍵盤の動きをまずはじめに伝える部品なので、ここに抵抗があると直接タッチに影響しますが、定期的な調律などには含まれないことの多い項目で、販売用の中古整備でも手を入れていないものも意外と多い様に思います。

磨き方は至って単純で、ウエスにコンパウンドをつけてピカピカになるまで1本ずつひたすら磨きます。


キーピンの根元にあるパンチング・フェルトとパンチング・ペーパーが作業で汚れない様に外しておきます。


パンチング・ペーパーは各鍵盤ごとに微調整してあるので、順番どおりに戻せる様に並べて保管します。

キーピン磨き
筬を汚さない様に紙でマスキングしています。紙がある左側が磨いたキーピンです。


1本ずつひたすら磨いた後はパンチングを元通りに戻して出来上がりです。

(とくに費用を請求出来る項目ではないのですが、最近、作業の内容を詳しくお知りになりたいというお客様のご要望がありましたので、その1つとしてご紹介させていただきました。今後も細かい内容でも出来るだけご紹介していきたいと思います。)

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